カンタ/石田衣良
下町で育った発達障害のカンタと
秀才な耀司。
2人には父親がいなかった。
耀司の母はスナックで働き、夜ご飯も夜寝る時も耀司1人だった。
一方カンタの母は貧乏ながらも愛情は与えられていた。
しかしカンタの母が白血病になり亡くなってしまう。
カンタの母は、耀司にカンタのそばにずっといてくれと頼んだ。
後に耀司とカンタはバイトで貯めた資金で株を購入し、成功する。そして自分たちの会社を立ち上げ、また成功し上場までする。しかしマナーゲームに翻弄され騙されてしまう。
友情を超えた2人。親友でもあり義兄弟でもありビジネスパートナーでもある2人。
耀司はカンタの母に頼まれていた事を忠実に守った。
またカンタも死ぬ前に母に頼まれたいた。
何かあったら耀司を死ぬ気で守りなさいと。
何度潤んだことか。現代社会の現実的な問題を皮肉っぽく描写する部分もあったが、2人の成長とお互いの想いが文字で表されていて
非常に心温まる一冊だった。